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新作としてあげた10’0623には、漫画にする前段階のプロットがあります。
いつも漫画を書く前には、なんとなくお話の流れを書いたプロットを書くのですが(ネームの前)
本編に使えなかったもの。書く事ができなくなったもの。(容量の問題)テンポや空気の問題で、ボツになるネタもいくつかあります。

今回は、そういうのも含めて、どんなプロットを立てていたのか…。
という話。

脳内で動きや表情は判っているため、あまり動きの描写はありません。
台詞だけ書き出す事も多く、主にそういう場面はもう脳内でネームが切れていることがほとんどです。
本編に使われなかったプロットのご紹介。

続きから。






風吹く草原がイメージ
「ほらやろう」
「お、サンクス、お前から誕生日プレゼント貰えるとは思わなかったな。お前に用意してなかったや」
「いらん。君から貰うものはろくなものじゃない」「ちぇー」
「君はいくつになった?」
「ん?15-」
「………?まて、君は去年確か…」
「ああ、15だったぜ」
「では…今年は16…」
「15だ」(きつく言い切る)
「……?」
「来年も15、再来年も15…ずっと…これからも…」
「……?! まてソニック!それはふざけているのか?」
真剣な目のソニックに黙るシャドウ
「誰にも話していないことがある。きっと、多分、それはお前にも関係がある」
「何……?」
「俺も、小さい頃の記憶がないんだ」
「?!」

俺の記憶があるのは ただ広い草原の真ん中で目が覚めた それからだ
その前の事は何も無い  真っ白なんだ
それから ずっとずっと 一人で生きてきた
そりゃ、多くの仲間や友人はいたさ
でも、いつしかそいつらは消えてしまって
新しい仲間が いつも俺の側に増えていった
何年経っても 何年経っても
俺の身体に変化はない
姿形も変わらない   でも、それは
俺にとっては そんなに大して気にするような事じゃなかったんだ

でも、お前が現れた。
まさか自分にそっくりな奴が この世界に存在しているなんて 思いもしなかったさ

俺の知らない力を使い、 カオスコントロールを操る 
お前を見て、その力を真似してみせた

でも、あの力は真似してできるような力じゃない
それはお前が1番よくわかってるはずだ
あの彗星の主が現れて、アイツら特有の力を見せつけられた時  わかったんだ

俺には あいつらの血が流れてるんじゃないかって
しかも お前まで一緒だなんて

体色も違うし、あいつらに程近いのはお前の方かもしれないが
カオスコントロールを使える俺には 確実にあいつらの遺伝子があるはずだ……

「……まさか…まさか ソニック…君は……!」
言うな シャドウ 言わなくたって。
こんな事 必要ないんだ本当は…。
俺が何者なのかも 
どこで生まれてどう育ってきたのかも
特に必要な事じゃない
必要なのは 今 この時を生きる力だ
明日を見る 前を見る力だ
過去なんて、知った所で何もできやしない

でも、それでも。
お前にこの話をしたのは
お前と俺は とても近しい存在だからだ

もしかしたら これから先 ずっと、ずっと、顔を付きあわせていくのかもしれない
どちらかが先に逝くのかもしれない それはまだ先の話で わからないけれど

それでも お前と一緒なら
この世界もさほど つまらないものには思えないって事さ

ただ それだけだ











以上がプロットとして書き上げたお話でした。
追加した台詞も多数。
削った台詞も多数ありまして、あのような形になりました。
原型はあるものの、あまり原作にそった話になっていないのは、厳選したのと、時間の為と、あまり漫画向きではない原作だった為です。
本来なら、小説にした方が良かったのかもしれませんが、シャドウとソニックの緊張感のあるやりとりをちょっと描きたかった為に、今回は漫画という媒体を選んだのです。

いい表情も描けましたし、プロットはここに供養もできましたし、満足ですー。

ソニック誕生日おめでとう。生まれてきてくれて本当に良かった。




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