忍者ブログ
日記はもちろん、イラストや、コミックなど、様々なカテゴリーがあります。 各カテゴリーをクリックしていただくと、見やすいかもです。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

昔設置していた、リアルタイムという呟き機能に投下したSS。

知ってる人は知っている。知らない人は知らない。

いくつか詩のカケラもあったから、後日。







 「テイルス!!ソニックは?!」
 飛込んできた元気な声に、思わずスパナを取り落としそうになる。
 ソニックの言っていた通りだった。
 やっぱり聞きに来た。
 言うべきセリフを頭の中で整理しながら、反芻する。
 修理の手を止めて、テイルスは動揺を隠して振り向いた。
 予想通りの姿を見せるエミーに、テイルスはわざと大袈裟に肩をすくめてみせる。
 「さあ?今日は来てないよ。どこにいったのかなぁ?」
 表情の出し方も上手くいった。
 メカニックになれなくなったら、俳優になるのもいい。
 それを見て、エミーは ううん… と考え込んでしまった。
 「わかったわ。テイルスの所にも来てないなんて。はぁ…。いつも私に、行き先を教えてくれないんだもん。そんなに嫌わなくったっていいじゃない。」
 ブスーッ と頬を膨らませても、その表情は曇らない。
 きっと彼女の中では、風を探しに行く事に決定事項がおりているのだろう。
 はははは……… とテイルスは、エミーに苦笑いを見せる。
 内心は複雑だった。



 いいか。テイルス。エミーが来ても絶対に俺の行き先を言うなよ。



 出る前に、ソニックが言っていた言葉を思い出す。



 じゃないと、どんなに危なくても、あいつは俺についてくる。正直、今回はあいつを守ってやれるほど、余裕のある相手じゃなさそうなんだ。頼むぜ。





 (心配されてるんだよ……エミー。)
 エミーの文句を聞きながら、テイルスは思う。
 本当の事を教えたら、彼女はどんな顔をするだろうか。
 しかし、その望みを叶えたら、後で青い風に何をされるかわかったものではない。



 (素直に心配だからついてくるなって言えばいいのに………)
 でもまぁ、こういう事には不器用なソニックも、ソニックらしいと言えば、そうなのだろう。
 終わらないエミーの愚痴を、うまく相づちでかわしながら、テイルスは一人、ため息をついていた。





PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:

Copyright © [ つれづれ日記 ] All rights reserved.
Special Template : 忍者ブログ de テンプレート and ブログアクセスアップ
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]